高級織物の材料として、日本各地へ
運ばれていた置賜地域の「青苧」
運ばれていた置賜地域の「青苧」
別名カラムシとも呼ばれる青苧(あおそ)は、茎の白い繊維が強靭で美しく、古くから織物の材料とされてきました。置賜地域で本格的に生産を始めたのは、直江兼続が上杉藩の国替えで越後から米沢に来てからです。越後縮(えちごちぢみ)や奈良晒(ならさらし)といった高級織物の材料として日本各地へ運ばれていました。第9代藩主上杉鷹山公の時代となり、当初は青苧による織物づくりを試みましたが、その後、絹織物に転換。織物としての青苧は人々の暮らしに静かに埋もれていきました。
南陽市の染織家によって蘇った
涼感と野趣あふれる古代織
涼感と野趣あふれる古代織
この伝統を復活させたのが、南陽市に住む染織家・川合ひさ子さんです。川合さんは、ふとしたきっかけで青苧に魅せられ、地元に自生している青苧を探し当てました。そして独自に研究を始め、試行錯誤を経て昭和63(1988)年に青苧織を完成。もともと、汗を吸収して発散させるという快適性や、気品ある涼感が人気だった青苧織。平成14年からは青苧生産者などと「古代織りの伝統を守る会」を結成して、さらに魅力ある織物づくりに励んでいます。
●きもの・帯 ●衣類 ●小物類
青苧工房(川合ひさ子)
〒999-2251 南陽市高梨430-1
電話:0238-43-3364 FAX:0238-43-4075
電話:0238-43-3364 FAX:0238-43-4075
動画で紹介 (置賜総合支庁 産業経済企画課 制作)