その他工芸品「花泉凧」村山地域天童市
家伝の花泉凧の写真
歴史と概要
納戸奥から版木や下絵、彩色道具を発見し
家伝の凧づくりを復活させた4代目花泉
天保年間(1830~1843)に、山形市八日町で代々畳業を営む初代・阿部華泉(あべかせん)が考案した花泉凧。昭和52(1977)年に父方の実家に後継ぎに入った4代目阿部太彦氏が、埃まみれの製作道具一式を発見し、療養中の3代目の伯父から口頭で指導を受けて家伝の花泉凧を甦らせました。山形市の方言で「小旗」と呼ばれた凧製作は、現在4代目が天童市の乱川を背にした古民家に居を移して受け継いでいます。

花泉凧の絵柄木版の写真
技法と特色
空を舞う鮮やかな色彩と吉祥を願う絵柄は
山形の風土が育んだ独特の作風
無駄な線を省いた緻密で穏やかな歌舞伎絵風・浮世絵風の絵柄。「花泉の赤」といわれる鮮やかな赤が特徴です。
骨は、それほど強くない内陸の風に合わせた作りで、形状は角凧を主に、こま凧、くらげ凧などがあります。源平合戦や武者絵のほか、凧絵には珍しい蛇を描いたもの、福助・大黒・うさぎ・熊金(くまきん)・鯉滝・虎王(とらおう)丸などが人気の凧です。

主な製品
●こま凧(虎) ●こま凧(福助) ●くらげ凧(うさぎ) ●角凧(蛇王丸)
こま凧(虎)の写真 こま凧(福助)の写真 くらげ凧(うさぎ)の写真 角凧(蛇王丸)の写真

お問い合わせ先

阿部太彦
〒994-0079 天童市大町266
電話&FAX: 023-651-5947
http://www.abe-music.jp/