その他工芸品「御殿まり」庄内地域鶴岡市
御殿まりの写真
歴史と概要
雪深い環境と根気強い女性たちの
気質を映す、繊細で色鮮やかな美しさ
350年あまりの歴史と伝統を受け継ぐ、美しい色彩の組み合わせや模様が人気の、優雅な飾り用のまりです。 その鮮麗さで評判を集めましたが、明治以降は一部の旧藩士の家に伝承されるだけになっていました。
昭和35(1960)年頃に、かつて祖母が作っていた御殿まりを思い出しながら作品と技法を再現した上野富美さんが「上野御殿まり教室」を創設。現在は孫娘の市川由喜さんが3代目を継いで運営しています。

刺しが美しい模様の写真
技法と特色
「菊刺し」「花刺し」「亀甲」「三つ菱」…
色と形の組み合わせで広がる多彩な模様
昔は玩具として作っていたため、ついた時に弾むよう蛤の貝殻をおがくずで包み、ぜんまい綿を巻いて芯にしていました。現在はもみがらを袋に入れ、木綿やナイロンの白糸で丸くなるまで半日以上かけて巻き上げます。これに模様の目印となる地割りを施し、絹糸を巻いたり、退色しにくい堅牢染めのリリヤンを刺したりして多彩な模様を表現します。

主な製品
●御殿まり ●御殿まりケース入り
御殿まりの写真 ケース入り御殿まりの写真 御殿まりの写真 雛の御殿まりの写真

上野御殿まり教室
〒997-0034 鶴岡市本町1-5-36
電話&FAX:0235-22-8140