旅の女性・お里さんから伝えられ
村人たちを救った次年子の箕
村人たちを救った次年子の箕
伝統的な農具である箕(み)づくりが次年子(じねんご)で始まったのは500年ほど前。秋田から来たお里という旅の女性がこの地区で宿を求めた際に、村人が凶作で悩み苦んでいることを知り、ここに住み着いて技法を教えたという言い伝えが残されています。以来、村の男は冬も出稼ぎに出ることはなく、箕づくりで救われた村人は、お里さんを白山神社に祀りました。また、慶応3(1867)年の古文書『箕の定』に、この技法は古来より村外不出とあるそうです。
手仕事とは思えないほどの精密な編み方で
持ちやすく使いやすいと評判
持ちやすく使いやすいと評判
次年子の箕はカエデや山ウルシ、サワグルミの樹皮、フジのつるが材料で、カエデを使うのは次年子だけの作り方です。サワグルミを縦軸に、カエデなどを1cm幅に割りそろえた「ヘネ」(加工前はヘネギ)で横に組んで編み上げ、U字型の根曲がり竹を縁に付けて、完成させます。現在は世帯数も35戸ほどになり、次年子産業協同組合でひとりだけが、伝統を受け継いでいます。
●箕
次年子産業協同組合
〒999-4141 北村山郡大石田町大字次年子1749
電話&FAX: 0237-35-4150
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