風雪が育てた強さとしなやかさで
米沢藩の御用紙として重宝
米沢藩の御用紙として重宝
朝日連峰の山裾をぬらす実淵川(さねぶちがわ)流域の深山(みやま)地区では、昔から農閑期の家内工業として紙漉きが行われてきました。発祥は室町時代と推測され、古文書によると約400年前には「上り紙(のぼりかみ)」として江戸に送られていた上質な製品だったことが分かっています。第9代藩主上杉鷹山公は藩の施策として、原材料の楮(こうぞ)の栽培を奨励、最盛期には地内100戸のうち半数が和紙作りに従事していました。明治以降、変遷をたどった現在も、古式の技法が守られています。
1年をかけて育てた自然素材を使って
農民が漉き上げる雪白の和紙
農民が漉き上げる雪白の和紙
楮は寒冷地での栽培に適し、成長が早く、毎年同じ株から収穫できるため材料の安定供給が可能です。深山地区では畑で楮を栽培し、収穫から加工、漉きまで一貫して行われます。紙質は柔軟性と耐久性、通気性に優れ、江戸時代から通信記録・保存文書などに重宝しました。寒風にさらすほど白さを増す雪国の和紙は、自然の温かな風合いに満ちています。
●ブローチ ●しらたか人形 ●細工物
深山和紙センター
〒992-0776 西置賜郡白鷹町大字深山2527
電話&FAX:0238-85-3426
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動画で紹介 (置賜総合支庁産業経済企画課 制作)